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可睡ゆり園資生堂企業資料館見学
(H18.6.16)

袋井市にある可睡斎、家康が今川家に人質にとられていた頃、当時の住職が家康を助けたゆかりのお寺とか。又秋葉山三尺坊大権現の本躰はこの可睡斎にあり、火防お守りの総本山とされていますが、私には台所に貼ってある正一位の御札を毎日見ているせいか、遠州秋葉山大権現の方が荘厳に見える。事実秋葉山にゆくと、杉の参道はお伊勢さんを思わせる。防火のお守りとしては可睡より御利益がありそうだ。可睡斎は花の寺として、ぼたん(4〜5月)ゆり(6月)などで知られ訪れる人も多い。6月に入るとゆり園のコマーシャルも目に入る。

仲間に呼びかけたところ11名の参加者があり出かけました。10haの敷地に工夫をこらして150種あまりのゆりの花を競演させ見事なものでした。食事はお寺の精進料理でゆりの根のてんぷらなどを頂くと拝観料が無料になり、和尚さんのガイド付きでひととおりの説明を聞きました。

お寺は企業研修の受け入れや花などで特色をだして集客し、多角経営の努力も感ぜられた。あれだけのお客が入っていながらトイレがキチンとしていた。当然と言えばそれまでですがモラルが高くないとキープできないことです。仲間と、わが町のお稲荷さんとの、比べ論議をしました。お稲荷さんの偉い人達は改革の意欲なく、とても現状打破は出来ない体質、と一刀両断。商売繁盛にあぐらをかいているのでしょうか。

資生堂の資料館は掛川市新幹線から見える所です。明治5年の創業で100年有余の歴史を有する女性の美を追求してきた日本の代表的企業です。明治、大正、昭和のポスター、広告など懐かしいものにも出会いました。テレビ時代のCMに起用された女優の変遷を漫然とながめて、時代の移り変わりを感じとっただけでしたが、女性陣は今の化粧品の原料は既に明治にあったのかと感心しておりましたが、私にはまったくわかりませんでした。

アートハウスには絵画、骨董品のお宝がありましたが作者の名前をみて観賞してもその価値が判断できない。歴史の古い会社には必ずお宝がある。私の会社にも屏風に富士山の絵画が役員会議室にあった。一族経営者が失敗し銀行管理になり追い出されたとき持ち出せなかったものだ。大事なものとは知らずにいたら、数年後一族から返還の申し出があったが、銀行管理ではとても返却などしない。あとで上野美術館で判定をしてもらったら正真正銘の横山大観のものでした。今でも清水の応接室にある。以降保険付きで飾ってあります。

帰りの途中、菖蒲も見頃ということで、豊橋の賀茂菖蒲園にも立ち寄りました。 みな同じような姿にしか見えませんが、花が生まれた時代の名前やその土地の名前がつけられ咲き競っていました。美への追求の原点である資生堂、大規模なゆり園、菖蒲など、美しい物に接して心豊かになれた一日でした。

記 鳥居 利充
「'06.09.21初掲]