同窓会を思って            
  
 卒業して30年。50歳目前にしても電話で同級生の声を聞けばあの頃に戻ります。
ただ出欠の連絡、メッセージ募集の電話に安請け合いして何度も電話させるルーズさは
やはり年のせいと思うのは甘えでしょうか? 昔はまじめだったと思うのですが。
 子どもは二人。上は21歳。学校はリタイアしたので学歴はありません。アルバイトをしたり、好きなことをしながらマイペースに自分の道を歩いています。下は高校3年生。高校2年生の春休みに、コッソリ周囲にわからない程度に髪を染めたのがだんだん色あせて、いよいよまだらになって、3年の始業式から生徒指導の先生につかまり毎日指導を受けていたそうです。剣道一筋だった私とは違っておしゃれにばかり興味をもってはらはらさせます。
 でも、その生徒指導の先生が子どものクラスの副担任だったので子どもは毎日びくびく学校へ行く始末。それでついに学校へ行ってきました。担任と生徒指導と学年主任の先生に、「親の一番の願いは、子どもが『この高校に入って良かった』と思って卒業することです。」と伝えました。私たちも学校でいろいろな先生や同級生と同じ時間を過ごしました。思い出すことはなつかしく楽しいことばかりですが、当時はやはりいやなことや会いたくないと思う人もいたはず。でもそういう嫌な思いをチャラにしてしまう素敵なたくさんのめぐりあいに楽しい学校生活が過ごせたと思うのです。楽しい思い出が自分を前向きに歩いてこさせた気がします。そしてこれからも。子どもにもせっかく入った高校ですから楽しく青春してほしいと思っています。
 今、子どもは毎日楽しく通っています。もちろん先生は警戒しながら。でも、何十年後かにきっと「あの時の先生の顔はメッチャ恐かったのよー」と楽しい同窓会を過ごせると信じてこの1年見守っていこうと思っています。
 あらためて良き友人、良き恩師に感謝。
                           2003.4.19
                          大須賀 芳子
   topへ