平成十五年度国府高校同窓会総会にあたつて
                              同窓会副会長
                                  山脇 実
 我が国府高校同窓会の皆様におかれましては、ますますご健勝でご活躍のこととお慶び申し上げます。
日頃は同窓会の活動に対しまして深いご理解とご協カを賜りまして厚くお礼申し上げます。特に平成十二年の学校創立八十周年記念事業につきましては、同窓会会員の皆様には貴重な浄財をご寄付いただきまして、中庭の整備をはじめ多くの事業を計画、実施することが出来ました、また校訓の制定も実現し、まさに「母校の伝統の継承と発展」を次世代に向けて構築の基礎固めになると信じる次第であります。
さて、卒業三十周年を迎える二十五回生を中心として、卒業五十周年の五回生、卒業四十周年の十五回生、卒業十五周年の四十回生の皆様始め、校内幹事等関係各位のご尽カによりまして、平成十五年度の同窓会総会が盛大に開催されますことに、深く感謝申し上げます。
激動の二十世紀から新世紀が始まってはや二年余が過ぎ去りましたが、世界各地で頻発するテロや紛争により期待した豊かで穏やかな時代の到来はまだまだ見えてこないといった現状だと思います。また工業化社会から高度情報化杜会への急速な変化、すなわちインターネツト時代を迎えた今日、その一方で、凶悪犯罪の増加、家族の崩壊、政府への信頼の低下等深刻な社会秩序の大崩壊を引き起し、従来の社会規範がいっせいにカを失いつつあります。先行き不透明で閉塞感漂う現在、我々の社会はどこに向かっているのか、我々は何を信じ何を目標とすべきかを問い直されています。
そんな中、咋年暮れ、北朝鮮による拉致被害者五人が帰国しましたが、彼ら五人を勇気づけ、北朝鮮へ戻らない決心をさせたのは、家族はもとより、彼らの同級生、幼なじみの説得の力が大きかったであろうと思います。友情の素晴らしさに感激したのは記憶に新しいところです。
さて、同窓会総会において、何年ぶり、何十年ぶりに再会する恩師や学友達との会話も弾み、高校生活という、将来への希望や不安を抱いた悩み多き青春の三年間の思い出が鮮やかによみがえることでありましよう。
伝統ある我が国府高校が地域の指導的中心校としてさらに充実していくことがすなわち地元の発展に寄与することにつながります。
今後とも、同窓会活動に暖かいご支援を賜りますよう、お願い申し上げご挨拶とさせていただきます。

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