いざ三年、三年をきそい
学校長 竹本 行雄
このたび、県総合教育センターから国府高等学校に着任しました竹本です。どうぞよろしくお願いいたします。本校は、大正九年に宝飯郡高等女学校として創設されて以来八十有余年の歴史をもつ東三河の伝統校であります。穏やかな山と清らかな流れのある景勝地に位置して、長い年月を数えつつ、多くの卒業生を世に送り出してきた本校は、学校という社会的な役割を見事に果たしてきたと感じます。
いま、校長室の窓から、グランドで練習に励む生徒諸君の元気な声が聞こえてきます。私自身の高校時代も部活動に明け暮れていました。生徒の姿がそのまま昔の私の姿に重なってくるようです。思うに、青春は過ぎ去ってみればあっという間の時間です。しかし、それゆえに貴重な時間でしょう。
本校の校歌に「いざ三年(みとせ)、三年をきそい」という魅力的な一節がありますが、短い青春であるからこそ、一心不乱に集中して過ごそうという純真な思いが伝わってきます。高校時代は、毎日が勝負の連続です。学力、技術を練磨することに夢中になれる時であります。「士別れて三日、まさに刮目して相待つべし」という言葉がありますが、常に向上発展する力を秘めた高校時代を指しているように思います。
ただ、強烈なエネルギーは方向を誤るとわが身を破ります。さいわいにして国府高校には、矯めるべきところを矯め、伸ばすべきところを伸ばす術をよく心得た先生方がいます。本校は、生徒の実態と可能性を見きわめながら、着実に基礎・基本の習得を図り、さらに個々の得意分野を伸ばすべく指導、支援に邁進いたします。本年度は、八十周年記念事業の一環として、国際社会に通用する生徒の育成も目指しています。
同窓会の皆様の、これまで以上の御支援をお願いいたしまして、御挨拶といたします。