出発まで
6月26日、平田さん、朝倉さんの3人で「JTBの豊川サテイ店」へ行き、資料を貰って帰るつもりであったが、三人の気持ちが「北米三大絶景の旅」で行こうとまとまったので、その場で仮予約をした。その時点では、ツアーの参加者が少なく、ツアーが成立するかどうか不明であったので、平田さんの提案で、今回は女性にも声かけをしようということになった。その時点で、平田、朝倉、野口と小生の4人を予定していたので、できれば、女性が4人希望してくれるといいなあと考えていた。
しばらくして、女性参加者2名との報があり、その後、しばらく経過した後、4名の参加者が決まったと平田さんから連絡を受け、ほっとした。が、誘った側の男性陣に問題が発生してしまった。予約金も納めていた野口さんの都合が悪くなったのである。男性3名では何かと都合が悪いということで、急遽、参加メンバーを募ったが、その時点での追加参加者を見つけることができず、3人で出かけることを決めた。が、8月末になり、平田さんが自転車で転倒し骨折するというハプニングが起きてしまった。朝倉さんと相談し、男2人、女性4名で行く決断をせざるを得なかった。こんな時に、骨折するとは、平田さんもドジな男だと思ったが、起きてしまったことは仕方ないと諦めた。
一般的に、海外旅行に行ける条件は、「暇」、「健康」、「金」と言われているが、こうてん仲間に声をかけてみて、その他にもいろいろな条件があり、急な海外旅行の仲間を探すことはたいへん難しいことを実感した。
今回の旅でよかったこと
今回のこうてん仲間6名は、みんな、とてもいい友であった。初めて旅した4名の女性の方との付き合いは余りなかったが、すぐ、全員の仲間意識ができ、とても楽しい旅(観光の他、おしゃべりも含め)となった。旅する時の最大の条件は“友・仲間”だと実感した。
三つの観光地は、絶好のお天気に恵まれ、どこも素晴らしい景色の連続であった。景色はお天気に左右されるので、今回は、本当に天候に感謝!!感謝!!である。
さらに、今までヨーロッパの旅では、ホテルの「狭い部屋」を体験してきたが、今回はどのホテルも部屋が広く、ゆったりした気分で過ごすことができ、とても幸せであった。
ツアーの費用が安いに越したことはないが、我々年配者にとっては、ホテルでゆっくり休めることも重要な条件であることを認識した。
とくに、バンフのホテル「フェアモント・バンフ・スプリングス」は、設備もいいが、すべての面で満足できた。海外にでると、食事が口に合わず、苦労することが多いが、このホテルの夕食(アルバータビーフ)と朝食(バイキング)は、素晴らしかった。
夕食のビーフは、余りにも量が多くて、我々6人は、半分以上残してしまった。残念!!
しかし、同席して食事をしていた夫婦と添乗員は、ビーフを綺麗に食べてしまったとのことである。
朝食の席に向かう途中で、朝倉さんが「白いごはんがあるぞ」と声を発した。さっそく、料理を取りに言ったところ、「白いごはん」「味噌汁」「生卵」「海苔」「漬物」等が並んでいた。一同歓声をあげた。小生は、和食をひととおり食べた後で、「卵がけごはん」を大盛りでお代わりした。さらに、「ゆで卵」も平らげてしまった。朝倉さんが、空になった器の記念写真を撮っておくべきであったと後悔したほど、美味しい朝食であった。
旅に出てわずか5日くらいで、これほど、和食が恋しくなるのだという体験をした。(それまでに、夕食の「幕の内」弁当が2度あったが、冷たくなった弁当は、残念ながら、余り美味しく感じなかったのである。)
ヨーロッパのホテルの朝食と比べて、このホテルのお客様を大切にしてくれる姿勢を感じ、とてもうれしく思った。(日本人観光客が多いこともあると思うが・・・)
トラブル
トロント空港に予定時間より遅れて到着後の入国検査でトラブルが発生した。入国審査で何の理由かわからないが、多くの人が再チエックとなって、列を作って再チエックを待った。我々ツアーのメンバーの多数が再チエック組みになり、1時間以上も待たされた。何故か、岩瀬さんと原田さんは再チエックを免れた。やっと、再チエックの番が来て、チエックを通訳つきで受けた。ラスベガスの宿泊ホテルを聞かれたくらいで、チエックは簡単に済んだ。何のための再チエックかと思ったが、終わったのでよしとすることにした。
お蔭で、ナイアガラ・フォールズのホテルに到着したのは、午後11過ぎであった。
さらに、トロントからシカゴ径由でカルガリーへ行った時の審査で、岩瀬さんと和田さんが再チエックで待たされた。岩瀬さんは、別室で待たされ、添乗員が駆けつけて一言二言説明をしたら、すぐ、解放された。(言葉が話せないことの辛さを実感!!)
和田さんは、指紋を消しているのではないかと疑われたが、添乗員の説明で納得してもらえた。(和田さんは、他の場所でも、同じことが起きた。)
海外旅行では、トラブルが起きた時は、会話能力が必要だと実感した。
アメリカへの旅においては、「スーツケースに鍵をかけるな」と言われていたが、今回、スーツケースの中を調べられた方が多数いた。岩瀬さんは、スーツケースのベルトが紛失していた。ベルトの紛失もいやだが、疑われて、中身の検査を受けるのはいやだと思う。
今回は、「ユナイテッド航空」の便に8回乗ったが、座席が思うようにとれず、添乗員がその度に苦労した。座席変更(連れ同士を並びの席にする等)は、思うに任せなかった。
慣れてくれば、並びの席でなくてもガマンできるが、長時間飛行(10時間以上)の時に、真ん中の席(C,D,E、F,G席のE席等)になった時は、トイレタイムでお隣の方に迷惑をかけるので、とてもいやなものである。
他に、トラブルではないが、JALと比べて、ユナイテッド航空の乗務員は、高齢者が多く、スチュワーデスのイメージが大きく壊れてしまった。機内食も、JALに比べて日本人への配慮がなく、問題が多いとは言え、JALの良さを実感した。
もうひとつ、JALでは、機内サービスでアルコールも無料で飲ましてくれるが、ユナイッテド航空は、アルコールは有料であり、短距離飛行の時の食事も有料であった。(小生はケチな性分のため、いつも機内で飲むビールを諦め、お水でガマンした。)
9.11事件後、航空会社や出入国検査を実施する機関が大きな影響を受けたわけであるが、「お客様を大切にしよう」という気持ちが欠けているのも間違いのない事実であろう。
(帰国時、セントレアの入国審査官は、とてもいい感じであった。うれしい!!)
カナダの自然
今回は、「ナイアガラ・フォールズ」と「カナデイアン・ロッキー」の一部を見学したが、その国土の広さと自然の美しさに目を見張った。日本の自然美、スイスの自然美、いずれも、たいへん心を打つ美しさであるが、「カナデイアン・ロッキー」のどこまでも続く自然美は最高である。3000mを越す山々、その至るところに見える氷河、氷河の水が流れ落ちてできている多くの湖の色の美しさ、そして、それらの美が調和された美しさは、北島選手ではないが「・・・何も言えない・・・」である。とくに、観光バスを降りて、「レイク・ルイーズ」の光景を目にした時は、一瞬、自分の眼を疑うほどの光景にびっくりした。
スイスで、逆さマッターホルンも鑑賞したが、「レイク・ルイーズ」のエメラルド・グリーンの湖面に後方の山々が映っている景色はなんと表現してよいかわからないくらいの景色であった。
その他の湖、「ボウ・レイク」、「ペイト・レイク」等の景色も素晴らしく、山と湖の景色の宝庫であった。
州税
カナダもアメリカも国税の他に州ごとに州税が決められていて、富裕な州は、州税が低く、また、極端な場合は州税がないところもあるとのことである。今回、旅したカナダのアルバータ州は、天然資源やアルバータ牛のおかげで、州税がゼロということであった。
又、「ラスベガス」のあるネバダ州は、「カジノ」のお蔭で、州税はゼロとのことである。
「ラスベガス」は、1905年に正式な町になり、1930年に「フーバーダム」の建設を決定し、約5年をかけて完成後、1946年に登場したホテル「フラミンゴ」が大人気を博して、その後、順調に成長し、現在の姿(人口200万人を超す大都市)へと変貌を遂げている。
ストリップ大通りに林立するホテルの大きさは、目をみはるものがある。巨大ホテルの多くが2,000〜7,000室近くの部屋を持ち、カジノ、レストラン他の施設もあり、ホテルの中でも迷いそうな大きさであった。現在、建設中のホテルも数多く、これだけの部屋数があっても殆ど毎日ホテルは満室というのだから超驚きである。
世界中からお金を使いに(落としに)くるお客の後が絶えないということは、日本政府や各市町村も見習う点があるのではなかろうかと感じる。身内の豊川市観光協会も、今年、民間人の事務局長を公募で採用し、豊川市の積極的PRを開始したが、その成果を期待したいものである。
日本人観光客
「ナイアガラ・フォールズ」、「カナデイアン・ロッキー」、「グランド・キャニオン」どこへ行っても日本人観光客が多かった。日本の経済的地位は低下しているとは言え、まだまだ多くの国民が“海外旅行”を楽しむ豊かさを持っていることをとても嬉しく思う。
さすがに、「ラスベガス」では、日本人も沢山いたが、それ以上に欧米人の姿が多く、我々が宿泊したホテルや、夕食に出かけたホテルで「カジノ」を楽しんでいるお客の大半は、欧米人であり、女性客の多さにびっくりした。小生のように、賭け事が不得手で好きでない人間にとっては、「カジノ」がこれだけ繁栄することが不思議であるが、事実であることは疑いない。
現地ガイドの話では、過去3度、日本人が「スロットマシーン」で大勝したそうである。
その確率の低さを疑う余地はないであろう。
どの観光地でも、今後、日本人が多く見られることを願ってやまない。
|