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●ヨーロッパ南西地方言語は、ラテン→フランス→イタリア→スペイン→ポルトガル語に変化し、互いに親戚関係にある。仕事柄イタリア語を少し勉強した編集子は、2年前の旅行で、スペインはもちろんポルトガルでも、こちらはイタリア語、相手は現地語で何とかなる、という経験をした。そこで、岬の碑文である条件を頭に入れ、イタリア語を介して、ポルトガル語碑文の推測翻訳を試みた。
  "CABO DA ROCA"
    伊語:"capo, di, Roca" 「ロカの先端」つまり「ロカ岬」/ちなみに、伊capo=英cap=頭・先端
  "AQUI..."の3行
    主単語を伊語に置き換えると "qui, terra, cade / mare, comincia" となる。
    つまり「ここで、大地は崩れ落ち、海が始まる」と意味が取れる。
    ニュアンスは、もっと壮大なものであろう。ポルトガルの詩人・カモンイスの詩の一節とか。
  "PONTA MAIS ・・・"
    伊語:"punto, molto, occidentale, di, continente, Europa"
    つまり「ヨーロッパ大陸の最西端」と読める。

●編集子の言いたいことは次のことである。欧米には数カ国語を自由に操る人が時々居るが、その人が特別の才人であるのではない。外国語は、自国語から見て「方言・地方語」に過ぎない、と解れば、外国語アレルギーは起こらない。少なくとも、我々の英単語の知識は中学までで、すでに膨大である。単語をボツボツ並べるだけで、文章にしなくても、他国・多国の人々との意思疎通は可能で、実に楽しい。例えば、外国人が日本語の単語を50個くらい知ってたら、かなりの会話が我々と出来ると思う。古希を機に「勇気ある恥知らず」になってみよう。/'09.05.07